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執筆者の写真Aloha-boy

カッパ

カッパ並みに泳いでいる。


カッパがどれほど泳いでいるかは定かではないが

かなり泳いでいることに間違いない。


だいたい一日3000mから5000mを

月に20〜25日くらい。


おそらく年間で1000kmくらいは泳いでいる。

指の股の水かきも順調に育ちつつある。


なぜ泳ぐのか、という理由は自分の中では漠然としている。

初めは単純に楽しかった。


物事が上手くなる過程には誰もが夢中になる。

でもあるポイントを超えてしまうと苦しさを感じることも増え、

上達の伸びがなくなり、これまでの情熱が冷め始める。


でもそこを乗り越えると少しだけステップが上がり、

また楽しい時間がしばらく続く。 そんな繰り返し。


しかしながら一気に何千mも泳ぐのはかなりキツイ。

喘ぐような自分の呼吸を聞きながら、なぜ泳ぐのか自分に問う。


特に競技を目指しているわけでもなく、これと言った目的もない。

なのになぜ泳ぎ続けるのか、と酸欠気味の冴えない頭でいつも考えている。


あと50mだけ泳ごう。

あの壁をタッチしたら、もうやめよう。

そんなことを考えながら、ずっと泳いでいる。


大人になって話す内容としては小っ恥ずかしい限りだが

結局のところ、何かに負けたくない、と考えているのだと思う。

その何かとは何なのか。

誰か、ターゲットにしている人物がいるわけでもなく、

よくよく考えてみれば、それは結局、自分自身なのだろう、

とある日、気がついた。


特に驚くような答えでもないのだが

酸欠気味の頭で考えるには少々難しかったようで、

モヤモヤした深層心理を言葉にすると

ああ、そうなんだと自分でも驚いた。



ある時、プールそばのジャグジーでおばあちゃんと話していた。

「あなた、突然、何かができるなんてことなんてないのよ。

人生、コツコツやった人が最後に上手くいくようになってるの」


全てがそれに当てはまるかどうかは定かでないが

人生の大先輩がそういうのだから、きっとそうだのだろう。 そんなわけで今日もまた無目的に泳ぎ続ける。

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