公園のベンチで考えた
- Aloha-boy
- 2025年9月25日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年11月7日


最近の仕事はフィルム時代のように
「一発撮り」で終わりみたいなものはほぼなくて、
この仕事いつ終わるねん、ホンマ。。。
みたいな画像修正が入ることも多いです。
修正するポイントは多岐に渡るのですが、
その一つに背景を合成というものがあって
実は背景というのは、写真の印象に強く影響を与えるもので
被写体と同等に気をつけて構成しています。
バイオリンの写真は撮影したレースをたくさん重ね、
色のレイヤー、光のレイヤーなど何十枚ものレイヤーの中に、
切り抜いたモデルを配置し、不自然さが出ないように
調和させるようにしています。
プライベートでもいい光が目に留まったら、iPhoneで撮って、
「光フォルダー」なるものに保存しております。
新緑の頃、天気の良い日には砧公園に行って、
木々の影のところに10畳くらいの大きな白い布を敷き、
あーでもない、こーでもない、と影の写真を撮って、
「木漏れ日フォルダー」なるものに採集しております。
通りかかった人は、この人何してるんだろな、
的視線で見ていきます。
まだ「何やってるの?」と尋ねられたことはないのですが、
「あっ、ちょっと木漏れ日を集めてて。。。」と、
怪しげなオッサンの妖精みたいな返答しかないな、
と考えています。
白いドレスの女性の背景は、大型のLEDで作っています。
手ブレがあるのでストロボを使った方が楽なのですが、
このトーンは影のシャープなLEDでしか出せず・・・。
光を収束させるスポットを作り、
ドリルでたくさんの穴を開け、板金し、
海外から取り寄せたクリスタルガラスをその中に詰めて、
LEDの強力な光を当てています。
単板LEDのシャープな光がガラスの中で乱反射し、
不思議な、しかし心地よい光を作ります。
写真では明るく見えますが実際は、
僅かな暗い光しか抽出できなくて、
それを増幅し、何枚もレイヤーして、
写真のように明るく見せています。
この光は本来、木漏れ日を再現する過程でできた失敗、
副産物のようなもので、でも木漏れ日ほど用途を限定せず、
いろんな背景として使えるので、重宝しています。
光を作ることはほとんど失敗で、多大なる散財をしていますが、
これだけは棚ぼたで、上手くいきました。
太陽の光や木漏れ日はなぜ気持ちが良いのか、
ということをもうかれこれ30年くらい考えているかもしれません。
公園のベンチに座って、揺れる木漏れ日をずいぶんと眺めたものです。
今もなって思うのは、「なぜ」ではなく、「ただ気持ちが良い」、
もうそれで良いじゃないか、そう考えています。
歳をとってええ加減になっているのでしょうね。。。
木漏れ日の再現をやってきて、今回はお見せしていませんが、
今、技術的にそれができるようになったと思います。
それができるようになった今、考えるのは、
本来目指すべきはずだったものは「木漏れ日の再現」ではなく、
純粋に、あるいは単純に「気持ちの良い光」だったのではないかと、
今はそう思っています。
これでやっとこさ、散財の日々は終わるのか、
と考えたいところですがそこに辿り着くと
また新たな事柄が見えてきて、やれやれという感じです。。。
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